個人や組織で決めた目標の進捗状況を確認するうえで、KPIは欠かせない指標です。
ですが、正しい知識で運用、設定ができていますか?
今回は、webマーケティングや人事マネジメントに欠かせないKPIについて、KPIとは何か?といった内容から、KPIを設定するメリットやNG事項、設定のコツを解説していきます。
KPIとは?KGIとの違いも解説
KPIとは
KPIとは「Key Peformance Indicator」のことです。
日本語では「重要業績評価指数」という言い方もします。
簡単に言うと、ビジネス上決めた目標を達成するためのプロセスを数値化したもののことです。
KPIとKGIの違いは?
KPIとセットで登場する単語がKGIです。
KGIは「Key Goal Indicator」のことであり、日本語では「重要目標達成指数」と言います。
KPIが目標を達成するためのプロセスだったのに対して、KGIは実際に達成すべきゴールのことを指します。
例えていうなら、KGIは「新商品を10個売る」であればKPIは「新規顧客を〇人獲得する」「サイトの訪問者数を〇人に増やす」というようになります。
KPIを設定する3つのメリット
指標を明確化できる
ただ漠然とゴールを決めても、何から手を付けたらいいのかわからず行動に移せない、こうした経験は誰にでもあると思います。
KPIを設定することで、個人の目標や、取り組むべき数字が明確化され、業務を効率的に行えるようになります。
また仕事が効率的になることで作業スピードが上がり、PDCA(計画・実行・評価・改善)のサイクルが回りやすくなります。
評価基準を統一し分析する事ができる
「どうして自分の評価がこれなのですか、納得いきません」こうした声が会社内であがったことがありますよね。
KPIを設定することで、評価が数値化されるため、評価基準や判定がわかりやすくなります。
さらに、達成できなかった時も、どこが足りなかったのか原因が特定しやすく、分析する事が容易になります。
個人のモチベーションアップにつながる
KPIを設定することで「何をいつまでにやるか」が「見える」ようになります。
ただ漠然と業務をこなすより、一つ一つのステップを達成してゴールに近づく事で個人のやる気もあがります。
「今週はこの仕事、今月はあの仕事、今期の目標達成できそうだ!」というように、モチベーションアップにつながります。
KPIを設定するコツは「スマートに」
S:Specific(明確性)
KPIは明確である必要があります。
KPIは会社全体で共有するものであり、社内の誰が見ても「わかる」「納得できる」指標にしなければなりません。
KPIが不明確だと、社員も「結局何をすればいいの?」と行動に移せないためです。
M:Measurable(測定可能)
KPIは測定可能でなければなりません。
KPIは適切なタイミングで、目標までの進み具合を確認し、業務が円滑に行われているかをチェックするものです。
その際、具体的な数値がなければ目標までの達成度が解らず確認が困難になります。
「なるべく多くの顧客ニーズを把握する」といった測定できないものをKPIに設定するのは避け「顧客から〇〇件アンケートを回収する」など数値化できるものを設定しましょう。
A:Achievable(達成可能)
KPIは達成可能なものにしましょう。
達成が困難な目標では、各個人のモチベーションが下がってしまい、必要以上の負担を強いることに繋がります。
現実的で達成可能なKPIを設定し、会社全体で共有したとき、全員が納得できる数値であることを心がけましょう。
R:Related(関連性)
KPIはプロセスです、そのためゴールとなるKGIと関連しています。
例えば、KPIを1つ達成するとKGIまでの道のりが1つ進みます。
もし、1つのKPIを達成してもKGIへの道のりが進まないならば、そのKPIはゴールとの関連性が低いといえます。
業務と関連したKPIを設定しましょう。
T:Time-bounded(適時性)
業務を効率的に行うために、期限を設けましょう。
期限がなければ、後回しになってしまい、結局手を付けずに終わってしまいます。
「期限までに何をするのか」を具体的な数値とアクションを設定しましょう。
KPIのよくある失敗談
KPIが多すぎてしまう
例えば「今年の売上は1憶を目指そう」というKGIを設定するとします。
その後、KPIを設定するさい、1年の目標売上を月ごとに出し、日ごとにだし、果ては時間ごとの売り上げ目標まで設定してしまうと、融通も利かず窮屈で社員のモチベーションが下がってしまいます。
KPIの目的から外れてしまう
例えばKPIで「〇〇を10個売る」と決めたとします。ですが、4個売れ残ってしまった時。
残った4個は社員が買い取って10個売る目標を達成したのでは意味がありません。
KPIを達成できなかった時は、何が悪かったのか分析、評価し再度挑戦しましょう。
KPIを設定するには?
KGI(ゴール)を決める
「売上1憶円」など、最終目標であるKGIを決めましょう。
KGIは数値にできるもの、達成可能であることが重要です。
KGIを設定する時は、全社員に共有しましょう。
社員が納得できる数値でなければ「現場と無関係の上が勝手に決めた数字」と認識され、社員のモチベーションアップに繋がらず達成もままならないでしょう。
KGIを分析し細分化する
最終的なゴールから逆算して、どうすればKGIを達成できるかを設定していきます。
先ほどの「売上1億円」というKGIをより分析して細分化します。
例えば「売上」を細分化すると「新規顧客の獲得」「リピート率増加」「SNSからの流入アップ」「広告流入アップ」といった要因があります。
KPIを設定する
細分化した項目の数値を決めていきます。
例えば、「新規顧客を〇〇人獲得する」「SNSからの流入を〇%増やす」といったことです。
設定したら、そのKPIが「SMART」かどうかもチェックしてくださいね。
KPIを設定する時は「明確である」「測定可能である」「達成可能である」「関連性がある」「期限が定まっている」ことが大切です。
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KPI設定のコツを掴んで確実に成果へと繋げよう
「KGI、KPIと設定しているのに上手くいっていない」そう感じていませんか?
そんな時は、きちんとしたKPIになっているか再度確認しましょう。
内容が曖昧、とうてい達成できない目標になってしまっている、業務と関連のないものになっている、期間が決められていない、こういった事が当てはまりませんか?
KPIを有効に運用できれば「目標、それに伴う過程が見える」ようになり、社員のモチベーションアップ、作業効率アップなど良いことづくめ。
ぜひ取り入れてみてくださいね。
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